掌がうすらぐ白昼へ、ゆく。

身体が好きなのですが、生の人間と触れあうのは怖いインポ野郎なので、言葉でもって色んなものを撫でています。

2019-01-07から1日間の記事一覧

ままならないままうつくしいまま――川端康成「生命の樹」

たとえば、バイトの出勤前に憂鬱な気分を抱きながら読むと面白い小説、職場へ何の連絡もなしに欠勤した後でヤケッパチじみた倦怠を覚えながら読むと面白い小説、というのがある。要はなんとか踏み止まるところにおいて深まる味わいと、全てを投げ出したとこ…